ジャニーズからはA.B.C-Z、Kis-My-Ft2、Sexy Zone、NEWSの4組が出演しました。
各グループとも、番組のコンセプトでもあるハロウィンを意識して、個性豊かな仮装を披露しましたが、NEWSの仮装が特に素晴らしいとネットでも話題になりました。
関連ワードがTwitterのトレンドにも浮上、放送後もしばらくトレンドに残ったほど。
NEWSの「黒!」な演出は、これまでコンサートなどで披露されることはありましたが、地上波・ゴールデンタイムで見れるとは思っていなかったファンは、大興奮でした!
NEWSについてはこちら(Wikipedia)
【選曲も演出も秀逸!】
A.B.C-Zが忍者、Sexy Zoneが和装サンタ、Kis-My-Ft2が7人7様のコミカルな仮装、と、各グループの特色が濃く表れた演出が続く中、NEWSが選んだ仮装は、デザインは違うながらもイメージカラー黒で統一されたものでした。
また選曲も、4人体制になって最初のシングルであり定番曲とも言える「チャンカパーナ」に、ファンの中では評価の高い「BYAKUYA」のメドレーと、一般視聴者・ファンともに満足できる選曲になっていたことも、大きな話題を呼んだ理由のひとつではないでしょうか。
MCの及川光博氏からも「楽曲のアレンジもハロウィンらしく、ゴシックホラーな感じで良かった」と高評価でした。
【確実に攻めてきた4人の仮装】
リーダーの小山慶一郎氏が「手越は30分前に入り、それに合わせて他のメンバーも頑張った」と話していた通り、その仮装は他のグループよりもかなり気合が入っていたように感じました。
小山慶一郎氏のコンセプトは「悪めのポリス」。
頬には「Love」の文字のペイントを施し、左手に手錠を吊るして歌う様は可愛さを残しつつもセクシーそのもの。
抜群のスタイルも、その現実離れした雰囲気を高めていました。
手越祐也氏のコンセプトは「海賊」。
・・・とは言いつつ、ファンの間では、手越さんが「神」と崇めるhydeさんの仮装では?との指摘もありました(笑)。
端正な顔立ちと金髪が二次元級の美しさを誇る手越さんですが、この日はブルーのカラコンに濃いめのメイクがさらに幻想的で、美しくもホラーな雰囲気は流石でした。
増田貴久氏のコンセプトは「お肉大好きな王様」。
黒でありながら、爽やかさ・可愛さが溢れ出ている感じは、ザ・アイドルなまっすーそのもの。
王冠の下の前髪がぱかっと分けられていたところも、ファンのツボだった模様。
普段は前髪で封印されているおでこが、可愛らしい王様コスプレとともに拝めたこともファンにとっては高評価のポイントだったようです。
普段は前髪で封印されているおでこが、可愛らしい王様コスプレとともに拝めたこともファンにとっては高評価のポイントだったようです。
加藤シゲアキ氏のコンセプトは「ヴァンパイア」。
実は2012年、ヴァンパイア姿でコンサートツアーで自作のソロ曲「ヴァンパイアはかく語りき」を披露していた加藤さん。
逆にそのせいで「もうヴァンパイアはやってくれないだろう」と思っていたファンにとっては、3年振りに加藤さんの完璧なヴァンパイア姿が見れたことは嬉しいサプライズでした。
ゴシックホラーで一貫性のある演出であったにも関わらず、それぞれ個性の表れたその仮装は、NEWSというグループの4つの個性の広がりを体現しているようでもあり、その魅力があの5分少々のメドレーとトークの時間に濃縮されていたような気がします。
【NEWSファンは妄想に弱い?!】
普段とは違うメイクや雰囲気であることもそうですが、小山さんの手からぶら下がる手錠や、加藤さんのヴァンパイア衣装が実は神父服をモチーフにしたものだということなど、細部まで徹底した演出も、ファンの想像や妄想を掻き立てました。
ネット上に今回の仮装をモチーフにした妄想ストーリーが投稿され、拡散されていたことも、TwitterのトレンドにNEWS関連のワードが長く残った要因でしょう。
そもそもNEWSファンは、他のグループのファンに比べて妄想を好む傾向にあるような気がします。
Twitterでの「#NEWSで妄想」「#にゅーすで妄想」タグが更新されない日はなく、多くの「妄想作家」が存在し、そのそれぞれの作家にファンがついている状態です。
もちろん、他のグループに関する妄想やファンフィクションも存在しますが、特にTwitterに限って言えば、妄想タグがこれほどに盛り上がっているグループは、NEWSくらいではないでしょうか。
今回の非現実的で妄想を掻き立てるNEWSの仮装は、そんなファンのストライクゾーンの真ん中を射抜いた傑作だったと言うことができるでしょう。
【ドラマ性から新たな魅力へ】
度重なるメンバーの脱退を経て、2012年に4人で再スタートを切ったNEWS。
今年の24時間テレビでは7年ぶりにメインパーソナリティを務めました。
番組直前の出演者の不祥事を受けて、OA2日前に撮り終えていたドラマのシーンを撮り直すなど、順風満帆ではありませんでしたが、それでも立派に役目を務め上げた4人に称賛の声が寄せられました。
同番組の終盤、そんなグループとしての困難、番組自体の困難を乗り越えてフィナーレを迎えようとする4人の熱唱した「フルスイング」は、ファンだけではなく一般視聴者にも感動を与えたことは、記憶に新しいですね。
決して順調とは言えない彼らの歴史は、4人になって最強の結束を完成させた今、感動的なストーリーとしてのドラマ性という魅力となって、常に彼らとともにある気がします。
実際、上記の「フルスイング」も、そんな彼らの背景があるからこそ強く響いたとも言えます。
しかし、4人になって4年が経過した今、そのドラマ性を重視するNEWSのマーケティングに疑問を投げかけるファンも出てきました。
確かに、悲劇的なストーリーに重きを置いたマーケティングは、決して未来を見据えた希望的なものではない気がします。
今、NEWSの新たな魅力としてスポットライトが当てられている要素に、メンバーの幅広い個性と能力、安定した歌唱力などが挙げられます。
NEWSは、「チャンカパーナ」「KAGUYA」「チュムチュム」と個性の強いユニークな楽曲で話題を集めましたが、最近はその安定した歌唱力を生かし、「ヒカリノシズク」「恋を知らない君へ」などのバラード曲のリリースが続いています。
また今回の音楽祭でも披露した「BYAKUYA」は、収録アルバム「QUARTETTO」発売時、ある音大生に「今音大生の中で話題になっている完成度の高い楽曲」とツイートされ、注目を集めました。
DVDシングルとして発売された「四銃士」では、世界的指揮者・西本智実氏を迎え、ラフマニノフ作曲のクラシック曲「パガニーニの主題による狂詩曲」をアレンジ、クラシックとポップスの融合という新たな境地にも挑戦しました。
このような楽曲の幅広さも、彼らの新たな魅力となりつつあります。
一方で今回、同じ色を纏いながらも個性豊かな仮装を見せてくれたNEWS。
前述したNEWSファンの妄想志向も、彼らの各々際立つ個性や、今回のように幻想的で洗練された演出などにより導かれるものだとしたら、それも立派に彼らの武器となる魅力と言えるでしょう。
バラエティ番組で見せる彼らのコミカルな面と相対する、今回のハロウィン音楽祭での顔。
NEWSの個性豊かな楽曲に、彼らにしか出せない非現実的・幻想的な演出を乗せた今回のパフォーマンスは、まさにこれからのNEWSの可能性を、世間に提示してくれるものだと感じました。
NEWSの個性豊かな楽曲に、彼らにしか出せない非現実的・幻想的な演出を乗せた今回のパフォーマンスは、まさにこれからのNEWSの可能性を、世間に提示してくれるものだと感じました。