【ひとこと】 絶賛NEVERLANDロス中…。


2016年11月12日土曜日

ファンフィクション・妄想の投稿で気を付けるべき事


皆様は、ネットに投稿されている、ファンフィクションや妄想、読みますか?

私自身、別名でTwitterにてファンフィクションを書いたり読んだりしていますが、最近、その扱いが以前よりも緩くなり、それに伴い、過激なものなども増えてきています。

まだブログが一般的ではないような時代、ファンフィクションや夢小説は、パスワードなどで強固にケアされたサイトに収められていました。

それは、芸能人を題材にそれとわかる状態で物語を書くこと自体が、著作権や肖像権、パブリシティ権に照らして非常にグレーな行為だからです。

今回は、そんなファンフィクション作家さん、妄想作家さん向けにまとめようと思います。


【J禁、P禁、801・・・】

さて、今どきこれらの言葉の意味を知っている作家さんは、どれくらいいるでしょうか。

これらは、まだブログやTwitterが一般的ではなく、ネットといえば、ホームページビルダーを使ったりHTML言語を手打ちしてサイトを立ち上げなければ・・・という時代、主に2000年代前半頃に、ファンフィクションや夢小説(自分の名前を入力し、ヒロインの名前を変換して読むことができるファンフィクション)を扱っていたサイトで頻繁に使われていた用語です。

(今でも厳密なサイトなどでは使われていることがあります)

上に挙げたものだけ簡単に説明すれば、
  • J禁 → ジャニーズ事務所関係者閲覧禁止
  • P禁 → 一般人(二次創作に興味・理解のない一般的なファン等)の閲覧禁止
  • 801 → 今でいう「ボーイズラブ」
という意味合いの言葉です。

嘗てはファンフィクションと言えば、事務所関係者の目に触れてはいけないものであり、さらに二次創作に興味のない人を不快にさせないようケアされた状態で掲載されるものでした。

よってファンフィクションを扱うサイトには、ほとんどの場合、取り扱いジャンルや注意書きがはっきりと書かれ、さらに801(ボーイズラブ)を扱うような特殊な趣向が色濃いサイトでは、パスワード申請制などの対策をとることが一般的でした。


【強固に隠していた理由】

さて、昔はどうしてそんなに細かくケアされていたのでしょう?

それは最初に記載したように、ファンフィクションという創作物自体が、タレントの肖像権やパブリシティ権、関係する著作物の著作権を侵害する恐れがあるためです。


≪肖像権・パブリシティ権≫
肖像権とは、自分の肖像を他人に勝手に使わせない権利。
特に芸能人に関しては、その肖像や名前に商業的価値があるので、勝手に利用してその商業的価値を傷つけられないよう保護するのがパブリシティ権。

≪著作権≫
特にここで問題になるのは、そのファンフィクションに使用している題材が当該タレントの楽曲であったり、出演しているドラマのサイドストーリー的内容になっている場合。
楽曲もドラマも、製作者が著作権を有しているので、それを題材に書いたファンフィクションが著作権を侵害しているかどうかは、非常にグレー。


噂話レベルではありますが、かつて過激な内容のファンフィクションが事務所から警告を受けた、というような話もありました。
それゆえに作家は「J禁」という言葉で、一応の自衛を図ったのです。

さらにタレントを題材とした創作は、そのタレントのイメージを大きく左右します。
ですからファンの中には、ファンフィクションによってタレントのイメージを歪められることを危惧して、歓迎しない、という人もいます。
そこで「P禁」という言葉で、創作に理解のないファンと一線を置いて、あくまで自分たちの中だけで楽しむ趣味として、切り離して管理していたのです。

そのように配慮された環境下で、ファンフィクションは事務所から黙認されている状態でした。


【ネット環境の変化に伴う「妄想」の在り方の変化】

しかし、ネット環境はここ10年程で、大きく変わりました。

おそらくこの記事を読んでいただいている方々も、ネットを使い始めた時点でTwitterが既に一般的で、手打ちのホームページなんて作ったことない、という方がほとんどかと思います。

Twitterやブログなどが簡単に開設できるようになり、ファンフィクションの在り方も大きく形を変えました。

嘗ては完全な作品・創作物という形で頒布されていたファンフィクションですが、最近はTwitterで短いストーリーを「呟く」、妄想作家さんも増えました。

実際私もTwitterで「妄想」を投稿していますが、スタートは「物語を書こう!」というテンションではなく、あくまで妄想、考えたことを「こんなのいいよね」というラフな形で呟いていただけでした。
しかし、その内容は、ファンフィクションと同じ「創作」であることには変わりなく・・・。

私は昔のファンフィクションが慎重に扱われていた時代を知っているので、今の自由にファンフィクションや妄想が発表できる環境は、とても楽になったと感じます。

ただ、過去の扱いを思うと、楽に扱っていいのか?という疑問・不安も確かに抱えています。
実は私自身、結構葛藤することもあります(笑)。

時代とともにネットの在り方も変わってきているので、ファンフィクションの扱いの変化もそれに伴うものだと思えば、自然なことだと思います。

全てのボーダーが曖昧になっている分、どれとどれが個人的な妄想で、どれとどれが作品としての創作なのか、なんて線引きは、もうできませんよね。


【タレントのイメージを担っていることを忘れず】

ただ、緩くなり過ぎるのは、決していいことではありません。

そのタレントの名前を使う時点で、その物語は、タレントのイメージを大きく左右します。

最近目につくのは、生々しい性的描写を含む作品が、Twitterなどで公然と公開されている状態です。

これもまた、どこまでが創作として許される表現で、どこからが卑猥なものかのボーダーが曖昧な問題でもありますが、生々しい表現やあからさまに女性器名・男性器名が登場するものは、確実にアウトでしょう。

ただ、物語を書いていて、そういう表現が必要になるときはありますよね。

そういう時に私が基準にしているのは、「その文章を本人に読まれても、差し支えないかどうか」です。

嘗てのように「J禁」という言葉で明確に自衛している状態ではないということは、イコール関係者や本人が簡単に見れる状態で投稿している、ということを、どこかで意識しています。

セクシーとエロは違うし、ブラックとグロも違います。

最近は本当に、独りよがりな妄想が増えてきたように思います。
しかも、何の注意書きもなしに、突然生々しい描写が入ってきたりする。

書いている本人は楽しいと思うし、それを楽しみにしている読者さんもいるでしょう。

しかし繰り返しますが、Twitterは公の場所であり、オープンな場所です。
普通の人も、他のファンも、タレント本人も、アンチジャニーズの輩も見ています。

決してそういうジャンルをすべて否定するわけではありません。

ただ昔は、理解のある人たちの中だけで、パスワードで強固に保護したうえで密かに閲覧されるようなコンテンツだったということは、頭の隅っこに置いておいてください。

というか、性的行為やその描写は、そもそも公衆の面前に堂々と掲げるようなものではない、という、貞操観念は持っておきたいものです。

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ネットの在り方が変わっても、使っているのはいつの時代も同じ「人間」です。

ただ何となく見ただけで不快な思いをしてしまった、という人がいれば、それだけで作家さん自身だけではなく、タレントの評価も下げることを覚えておきましょう。

現在もファンフィクションや妄想の取り扱いはグレーで、あくまで事務所が見て見ぬふりしてくれている状態だということは、念頭に置いておかなければなりません。

すなわち、事務所が訴えれば、ファンフィクションや妄想の投稿が一切禁止となることもあり得るということです。

全てのファンフィクションに「これはファンフィクションですよ」という注意書きを付ける必要はない時代だと思うし、140文字のTwitterでは物理的に不可能でしょう。

しかし過激な表現を含むものは、アカウントに鍵を掛けるとか、「※過激な描写含む」の一言だけでも付け加えるなど、心配りが必要です。

またブログなどに掲載するときは、文字数に余裕があると思いますので、「事務所・本人とは一切関係ありません」「一部性的な描写、またはそれを連想させる表現を含みます」などの注意書きをすると親切でしょう。

ネットを無法地帯にするか、それとも有意義な表現の場にするかは、個々の心がけにかかっています。


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